こんにちは。
岐阜県羽島市の三愛の認定補聴器技能者の山村です。
先日も補聴器を相談に来られた方が、耳鼻科を受診し
聴力を測定してもらったけど、「年齢相応ですね。」といわれた。
そのあと、「補聴器が必要ですか?」と聞いたら、
「人によって個人差があります。」としかいわれず終わったと…
ちょっとこの答え方はずるいなと思いながらも
お医者様の優しさも含まれているのかもとも思います。
これ年齢相応の後にどんな言葉が隠されているのでしょうか。
上にある図は年齢別の平均聴力図です。
一般的に30dB以上のピンクの範囲から
もしくは医学的には40dB以上の中等度難聴から
補聴器装用を検討されることが多いのですが、
例えば80歳で年齢相応と言われた場合、
子音などの成分が入っている2~4KHzは50から60dBの
部分に入ります。子音の部分が聞き取りづらいと
聞き間違いが起きます。「さかな」と「たかな」や
「ささみ」を「たたみ」や「はさみ」を「あたみ」と聞き間違えます。
「年齢相応ですね。」の年齢相応の後には年齢相応に「聴力が低下していますね」
という言葉が隠されています。ズバっと言ってくれればいいのに
と思われるかもしれませんが、当事者にそのままズバリ言うのは
なかなか気が引けますから、お医者様もこのような言い方になるのでしょう。
耳鼻科では様々な検査によって病気によって聴力が変化していないかを
チェックしてくれます。ここで病気によって聴力が低下している場合は
その病気を治療することによって聴力が戻る可能性がありますので
治療を優先されます。しかし加齢による聴力の低下は治療する手がありません。
正直なところ70代以上で「年相応ですね」と言われたら、
「年相応に聴力が悪くなっているので、治療などではどうしようもありませんので
ほかのモノで対応してください。」と言われているようなものです。
そのほかのモノが、補聴器であったり、人工内耳であったり、
超指向性スピーカーであったり、ネックスピーカーであったりと
その方の聞こえを助ける器具となるわけです。
もしお医者様に「年相応の聴力ですね」と言われたら、
医学的には何も問題がないという意味なので補聴器専門店に
安心してご相談ください。
それではまた次回。