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2025.06.01 | 補聴器

補聴器を使った「聞こえのトレーニング」について

こんにちは。

岐阜県羽島市の三愛の認定補聴器技能者の山村です。

今回は補聴器を使用した「聞こえのトレーニング」

についてご紹介させていただきます。

聞こえのトレーニングは大きく分けると

補聴器に慣れるための基礎トレーニングと

さらなる言葉の聞き取り改善を目的としたトレーニング

の2つがあります。


耳で聞いている?いいえ脳で理解しています!


一般的に言葉を耳で聞いていると思われがちですが、

実際に言葉の聞き取りに重要な働きをしているのは脳です。

耳から入った音は電気信号となり脳に届き、言葉として理解されます。

難聴になり聴力が低下すると脳に届く信号も弱まり、

脳があまり使われなくなってしまいます。人間の脳は何歳になっても

使えば使うほどよくなりますが使わないでいると働きが弱くなり

聞こえづらいまま、何も対策せず長い年月を過した人は

ハッキリした言葉が届かない状態で日々を過ごしてきているため、

言葉を聞き分ける脳の働きが弱くなります。


基礎トレーニング


トレーニングといっても何か難しいことをしたりする必要はありません。

基礎トレーニングは「適切に調整」された補聴器を

「毎日使い続ける」ことが大事です。補聴器を使い始めたばかりの人でも

「1日10時間以上」を目安に装用をおすすめしています。

流れとしては

1.補聴器を負担なく着けられる状態に調整(目標値の7割程の出力)

2.毎日補聴器を10時間使用する。途中の休憩は何度でもOK。

3.言葉の聞き取りが最高になる音量まで14日~90日かけて

少しずつ音量を上げていく。

これが基礎トレーニングとなり、補聴器の音に慣れることを目標にしています。


言葉を聞き分ける「聞こえのトレーニング」


補聴器の音に慣れ、毎日10時間以上装用できるようになり

もっと聞こえをよくしたい場合には、「聞こえのトレーニング」が有効です。

トレーニングは補聴器を耳に着けて行うトレーニングになります。

補聴器をつけた状態で毎日声に出して本・新聞を読む

自分で新聞や本などを音読することも聞こえのトレーニングになります。

補聴器をつけた状態で毎日声に出して本を読みましょう。

難聴になると人の声も自分の声も声が歪んで正しい言葉が少しづつ

分からなくなります。これらを改善するトレーニングが音読です。

補聴器を耳に着けた状態で言葉を聞くと、一度忘れてしまった正しい

音声を改めて脳に届けることになります。本の文字を目で見て、正解が

分かっている言葉を聞くことで言葉の学習が進みやすくなります。

自分が持っている音のイメージが実際の音に近づいていきます。

結果として聞こえの違和感が減り、言葉の聞き取りが改善されることが

期待できます。もし何を読んだらいいかわからないという方は

大人向けの脳トレ書籍などがおすすめです。

まずは補聴器の音量に慣れたうえでトレーニングを行うことが

大切です。まずは手軽なところから、毎朝新聞やニュースを

声に出して音読しながらトレーニングをしましょう。

それではまた次回。