こんにちは。
岐阜県羽島市の三愛の山村です。
本日は子供の眼によくある弱視について解説します。
👁 弱視とは?
弱視とは、視力の発達が妨げられ、眼鏡をかけても十分な視力が得られない状態を指します。
視力は生まれた直後から徐々に発達し、3歳頃には大人と同じレベルに達しますが、
この発達過程で何らかの障害があると、視力が正常に育たず弱視になります。
🔍 弱視の主な4つのタイプ
1. 屈折異常弱視(両眼性)
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原因:遠視・近視・乱視などの屈折異常が両眼に強く存在するため。
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特徴:特に強い遠視が原因となることが多く、眼鏡をかけないと物がはっきり見えません。
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発見のきっかけ:目を細める、物に近づいて見るなどの行動。3歳児健診や就学時健診で発見されることが多いです。
2. 不同視弱視(片眼性)
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原因:左右の目で屈折異常の程度に大きな差があるため。
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特徴:片方の目の視力は正常であるため、日常生活で気づきにくいです。
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発見のきっかけ:3歳児健診や就学時健診での視力検査。
3. 斜視弱視(片眼性)
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原因:斜視(視線のずれ)により、片方の目が正しく使われないため。
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特徴:見た目ではわからない軽度の斜視でも発症することがあります。
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発見のきっかけ:3歳児健診や就学時健診での視力検査。
4. 形態覚遮断弱視(片眼性)
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原因:先天白内障や眼瞼下垂などにより、乳幼児期に片方の目が使われない期間があるため。
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特徴:視力の発達が阻害され、眼鏡をかけても視力が改善しにくいです。
🩺 弱視の治療と管理
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眼鏡の装用:屈折異常を矯正するために、適切な度数の眼鏡をかけることが基本です。
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健眼遮閉(けんがんしゃへい):視力が良い方の目を一時的に隠し、弱視の目を積極的に使わせる訓練です。
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アトロピン点眼:健眼に点眼し、弱視の目を使わせる治療法です。
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手術:斜視が原因の場合、斜視手術が検討されることがあります
治療は早期に開始するほど効果的であり、視力の発達が進む「感受性期(10歳頃まで)」に治療を行うことが重要です。
🧒 早期発見の重要性
弱視は、早期に発見し治療を開始することで、視力の改善が期待できます。
特に3歳児健診や就学時健診は、弱視を見つける大切な機会です。
お子さんが目を細める、物に近づいて見る、視線が合わないなどの様子が見られた場合は、早めに眼科を受診しましょう
🏥 専門医の受診について
弱視や斜視の診断・治療には専門的な知識と経験が必要です。
日本弱視斜視学会では、弱視・斜視を専門とする医師の一覧を地域別に公開しています。
岐阜県にお住まいの方は、東海エリアの一覧から専門医を探すことができます。
お子さんの視力の発達は、将来の生活の質に大きく影響します。
早期の発見と適切な治療で、健やかな視力の発達をサポートしましょう。