こんにちは。
岐阜県羽島市の認定補聴器技能者の山村です。
「最近家族にTVの音が大きいと言われる。」
「リビングで家族とTVを見てて、何を言ってるかわからない。」
そんなお悩みありますよね。そうなると、
補聴器を考えたら?と家族から言われて渋々来たというお客様が
良くいらっしゃいます。補聴器を考える前に、家でできる対策を
考えてみましょう。もしかしたら補聴器が無くても聞こえるかも。
①TVを見ている場所が悪い場合
ご家庭の場合、基本的にはリビングか自分の部屋に置いている
場合が多いと思います。環境によっては聞きづらさが出てしまう事も。
特に注意が必要なのは距離です。基本的にTVの大きさによって
試聴するのに最適な距離があり、その推奨されている距離から離れると
TVの音が良く聞こえません。では音量を上げたら?と思われると
思いますが、基本的に推奨距離の所での聞こえを最適化するため
離れた場所でいくら音量を上げても音質が悪くなるばかりで、
言葉が全般的に聞き取りにくくなる場合もあります。
現在のTVでは画面の高さの3~4倍程度が最適な視聴距離です。
②TVを見ている近くで家事をしている。
最近の住宅はカウンターキッチンやアイランドキッチンといった、
リビングとダイニングとキッチンが一つの部屋になっている事があります。
TVを見ている時に、すぐ近くで家事をする音が発生していると、
何を言っているのか聞こえなくなってしまいます。水道の流す音や、
食器を洗う際のカチャカチャ音。掃除機をかける音や空気清浄機の音など
TVの音声を邪魔する音が部屋の中には結構あふれています。
解決策としては、
1.イヤホンやヘッドホンを使う
誰にも邪魔されず聞きたいTVの音を自分好みの音量で聞けます。
二人以上で一緒に見る場合も、TVの設定でイヤホン・スピーカー両方から
同時に音が出る設定にしておけば大丈夫です。
2.TV用の手元スピーカーを使う
テレビの近くに置くスピーカーではなく、自分の近くに置くTV専用の
スピーカーがあり、TVに送信機を取り付けることで簡単に使えます。
どちらも有線と無線がありますが、おおむね無線の方が高くなります。
②TVのスピーカーの音が抜けてしまっている。
昔のTVは画面の正面両側にスピーカーがあったため、
テレビの設置場所にあまり影響されず、良く聞こえましたが、
現在の薄型テレビは、スピーカーがTVの下部や背面にあります。
スピーカーがTVの背面にあるモデルは、すぐ近くに壁があり、
音が反射されるように設計されています。
そのためTVの後方のスペースが大きかったり、リビングの
中央にTVを配置するとTVを見る場所に音が届かなくなります。
これはスピーカーが下部にある場合も同様で、スピーカーから
出た音を反射する物体(壁など)が適切な距離にないと、
音が抜けてしまうのです。
解決策としては、
1.反射板を置く
TVの音が反射するように、木材やプラスチックなどいくらか硬く、
平面な物であれば大丈夫です。複雑な形は音を適切でない方向へ
反射する可能性がありますので注意です。布などの柔らかい素材は音を
吸収してしまいますので望ましくありません。
2.TV用スピーカー、サウンドバーを使う
TV用スピーカーやサウンドバーなどの外部機器を追加することで、
音質が向上し聞きやすくなります。サウンドバーは種類も豊富で、
値段の幅も数万円~数十万とあります。
③TVの音声設定を変えてみる
最近のTVにはイコイライザー機能が搭載されています。
イコイライザー機能とは自分の好みの音質に変更する機能です。
TVによって音声設定のできる範囲は異なります。
確認してみてください。高音を強めたり、低音を弱めたりと
自分の聞きやすい音声設定をしてみてください。
いかがでしたでしょうか。
以上がTVの音が大きいと言われたときの解決策となります。
実はTVの音の聞き取りは通常の会話より難しいのです。
基本的に対面の会話と比べTVは一方通行です。
こちらの事を考えて聞き取りやすく喋ってくれてはいません。
特にバラエティーは周囲の笑い声も相まって聞きにくかったりと
健聴者でもわかりづらい時が多々あります。
逆にNHKのニュース番組はとても分かりやすかったりします。
まずはTV環境を見直してみましょう。
それではまた次回。