三愛では、メガネ、補聴器、時計、宝飾を扱っております。 眼鏡作製技能士および認定補聴器技能者がお客様の快適生活をサポートします。

Blog

2025.07.22 | 補聴器

補聴器を使いこなすための4つのコツ

こんにちは。

岐阜県羽島市の認定補聴器技能者の山村です。

今日は補聴器を使いこなすコツについて

書いていきます。

補聴器を使いこなすための4つのコツ

1.起きている間は常に装用する:

補聴器に慣れるためには、静かな場所でも一人でいる時でも、

寝る時以外は常に補聴器を装着し続けることが重要です

これは、脳が補聴器から入る新しい音の感覚に慣れるための

「可塑性(かそせい)」を最大限に活かすためです

たまにしか使わないと、せっかく慣れた音の感覚を忘れてしまい、

慣れるまでに余計に時間がかかってしまいます

2.最初から理想の聞こえを求めない:

補聴器をつけた瞬間に「はっきり、くっきり」聞こえるようになるという

過度な期待は、がっかりの原因になります

最初は、一日中つけていられる程度の音量から始め、少しずつ音量や調整を

上げていくのが理想的です。特に、加齢性難聴で聞き取りにくかった高い音は、

補聴器で増幅されると最初は「キンキン響く」ように感じることがあります

3.補聴器は万能ではないと理解する:

補聴器は音を増幅する機械であり、人間の複雑な耳の機能を完全に補うことはできません

「聞きたい音だけを大きくする」「騒音の中から特定の声を選ぶ」といった高度な聞き分けは、

補聴器ではなく脳の働きによるものです。補聴器はあくまで音を脳に届ける手助けをするツールであり、

その音を分析し言葉として理解するのは脳の役割です

4.使いこなすには時間がかかることを理解する:

補聴器に慣れるまでには、個人差がありますが、

一般的に3ヶ月から6ヶ月、長い場合は1年ほどかかると言われています

焦らず、地道に装用を続けることが成功の鍵です。途中で諦めず、定期的に専門家による調整を受けながら、

根気強く取り組むことが大切です

家族の協力の重要性:

 補聴器を上手に使いこなすためには、本人の強い意志だけでなく、

周囲の家族の協力が不可欠です

精神的なサポート:

補聴器の装着や電池交換などは、慣れないうちは手間がかかり、

途中で諦めてしまう人もいます

家族が励まし、応援してくれることで、本人のモチベーションを維持できます

理解と正しい接し方:

補聴器の性能を過大評価せず、補聴器が苦手な音(高い音、騒音など)があることを理解しましょう

。また、「補聴器をつけても聞こえない」と責めたり、「年寄り臭い」などと

ネガティブな発言をしたりすることは、本人が補聴器の装用を止めてしまう原因となります

コミュニケーションの工夫:

難聴者に配慮した話し方(後述の「難聴者が聞き取りやすい話し方」を参照)を心がけることも、

補聴器の効果を最大限に引き出す上で重要です

補聴器は正しく理解し、正しく使い、周囲のサポートがあれば、必ず聞こえの改善に貢献します

まとめ

補聴器を使いこなすには、
「毎日着けること」「焦らず慣れること」「補聴器の限界を理解すること」
そして「時間をかけて取り組むこと」が大切です。また、ご本人の努力に加えて、
家族の理解と支えが何よりも大きな力になります。補聴器は“すぐに完璧に聞こえる魔法の道具”ではありませんが、
正しく使い続けることで、確実に生活の質を向上させてくれる心強いパートナーです。
焦らず、あきらめず、周囲と一緒に前向きに取り組んでいきましょう。