こんにちは。
岐阜県羽島市の三愛の山村です。
「TVのCMで1万円くらいで宣伝していた」
「新聞の広告で5,000円くらいって書いてあった」
とお客様から教えていただくことがございますが、
これらはだいたいが補聴器ではありません。
集音機と呼ばれる補聴器と似て非なる物です。
何が違うかを解説していきます。
まず補聴器と集音機を分ける大きな違いは2つあります。
①医療機器なのか電子機器なのか
上の図のように補聴器は厚生労働省に認可されなければ販売できません。
医療機器である補聴器は人体に影響を及ぼす可能性があるため製造や
販売に制限があります。また補聴器という名前も医療機器の認可が
無ければ使用できません。つまり補聴器と名前が付いた商品は
有効性や安全性といった国が定めた基準をクリアしているのです。
いっぽう集音機はそれらの基準がないため有効性や安全性を担保されておらず
製造や販売に関しても制限がないため、音響機器や家電として販売されています。
②調整が必要な補聴器と調整できない集音機
基本的に補聴器は一人ひとりに合わせて調整することが大前提となります。
ひと口に難聴と言っても、どの周波数帯の補正がどれくらい必要なのかは
人によって異なります。また外耳道の長さや大きさなどにより、実際に
鼓膜面できちんと設定どおりの音が出ているか。など細かい調整が必要です。
一方集音機は単純に音を大きくしたり小さくしたりはできますが、
補聴器のような細やかな調整はできません。特定の音域を大きくするなどが
困難です。
集音器の方が価格も安価で手軽に購入できるので、
使用目的によっては難聴者でもあっている人もいると思います。
しかし元々難聴者を対象として製造・販売している製品ではない集音器は、
満足な効果を得られず聞こえを改善できない場合が多く、
健康被害を引き起こす可能性もあります。
聞こえの不都合は一人一人違いますので、調整方法も千差万別です。
そのため聞こえの改善をお考えであれば音量以外の
微調整がいろいろとできる補聴器をお勧めいたします。
それではまた次回。