こんにちは。
岐阜県羽島市の認定補聴器技能者の山村です。
「補聴器を試してみたけれど、周りの音がうるさくて疲れる…」
「肝心な人の声がうまく聞き取れず、結局使うのをやめてしまった…」
そんな悩みを抱えて、せっかくの補聴器が引き出しの奥に眠っていませんか?
実は、その不快感、補聴器の性能だけのせいではなく、
「脳の慣れ」と「適切な調整」が大きく関係しているかもしれません。
なぜ補聴器は「うるさい」と感じることがあるの?
長期間にわたって難聴の状態が続くと、私たちの脳は静かな音環境にすっかり慣れてしまいます。
そこへ補聴器を通して急にたくさんの音が入ってくると、脳が情報を処理しきれず、
「うるさい!」「不快だ!」と過剰に反応してしまうのです。
これは、補聴器が故障しているわけでも、あなたの耳に合わないわけでもなく、
脳が新しい音環境に驚いている状態なのです。
快適な「聞こえ」への3つのステップ
では、どうすれば脳を新しい音に慣らし、
補聴器を真のパートナーにすることができるのでしょうか。
以下の3つのステップが非常に重要です。。
① 正確な聴力測定 まずは、現在の自分の「聞こえ」の状態を
正確に知ることがすべてのスタートラインです。
専門家による精密な聴力測定データが、最適な調整の基礎となります。
②「効果測定」で客観的にチェック 補聴器をつけた状態で、
実際に言葉の聞き取りがどれくらい改善しているか、客観的な数値で測定します。
これにより、「なんとなく聞こえる」という感覚だけに頼らない、
的確な調整が可能になります。
③「聞こえのリハビリテーション」で脳を慣らす
これが最も大切なポイントかもしれません。
脳が補聴器からの音に慣れるためのトレーニング期間が必要です。
専門家のアドバイスのもと、最初は静かな場所で短い時間から装用を始め、
少しずつ脳を新しい音に順応させていく「リハビリ」が不可欠なのです。
あきらめる前に、専門家へ相談を
一人で悩む必要はありません。 大切なのは、これらのプロセスを理解し、
二人三脚でサポートしてくれる専門家を見つけることです。
認定補聴器技能者や耳鼻咽喉科の医師は、あなたの聞こえの状態を正確に把握し、
最適な調整を行い、聞こえのリハビリテーションを導いてくれる心強いパートナーです。
もし補聴器のことで悩んでいるなら、ぜひ一度、専門の窓口に相談してみてください。
正しいプロセスを踏めば、きっと快適な「聞こえ」のある毎日があなたを待っています。