こんにちは。
岐阜県羽島市の三愛の山村です。
最近「近くが見えづらくなったな…」「本を読むときに眼鏡を外したり、かけたりするのが面倒…」と感じていませんか?
それはもしかしたら、老眼のサインかもしれません。
今回は、そんな老眼世代の強い味方、遠近両用メガネについて徹底解説します!
老眼鏡と遠近両用メガネ、何が違うの?
老眼と聞くと「老眼鏡」を思い浮かべる方も多いでしょう。では、老眼鏡と遠近両用メガネは何が違うのでしょうか?
• 老眼鏡
◦ 特定の距離に焦点を合わせるメガネです。
◦ 例えば、本を読む距離に合わせた場合、その距離以外(歩く、テレビを見るなど)は見えません。
◦ メリットは、レンズ全面で近くが見えるため、読書や手芸など、近くを見ることに特化するなら非常に便利です。
• 遠近両用メガネ
◦ 名前の通り、遠くも近くも一枚のレンズで見えるように設計されています。
◦ レンズの上部が遠く、下部に向かうにつれて近くが見えるように度が変化します。
◦ かつての二重焦点レンズ(境目があったタイプ)とは異なり
現在の遠近両用レンズは境目がなくシームレスに度が変化します(累進屈折力レンズとも呼ばれます)。
◦ テレビを見ながらスマートフォンを操作したり、運転中にカーナビを見たりと、
様々な距離を頻繁に見るライフスタイルには非常に便利です。
遠近両用メガネのメリットとデメリット
メリット
• 一本で済む利便性:メガネをかけ替えずに、遠くから近くまで見ることができます。
• 自然な見た目:境目がないため、外見からは遠近両用とは分かりにくいです。
デメリット
• 「見えないゾーン」の存在:レンズの特性上、遠くも近くも見せるために、
どうしても歪みが生じたり、はっきり見えないゾーンが存在します。特に横方向を見ると歪みを感じやすいです。
• 慣れが必要:初めて使う場合や、老眼の度数が進んでから使い始める場合、
慣れるまでに時間がかかることがあります。足元がふわふわして見えたり、文字の端が見えづらかったりすることがあります.
遠近両用メガネに慣れるための3つのポイント
1. 目ではなく「顔」を動かす
遠近両用レンズは縦方向が見やすいように設計されています。足元を見る際は、目を下げるだけでなく
顎を引いて顔ごと足元を見るようにしましょう。 本を読むときも、文字の端を見るときは目を横に動かすのではなく、
顔を文字の方向に向けるか、本を動かして正面に持ってくるようにすると良いでしょう。
慣れないうちは、この動きを意識的に極端に行うのがおすすめです。
2. なるべく早い時期から試す
「まだ若いから」「老眼を認めたくない」と遠近両用メガネの使用を我慢してしまう人がいますが、これは逆効果です。
老眼の度数が強くなればなるほど、レンズの歪みが大きくなり、足元が見えづらくなるなど慣れにくくなります。
度数が弱い早い時期から使い始めることで、歪みが少なく、足元もぼんやりと見えるため、スムーズに慣れることができます。
外見上も境目がなく、見た目の抵抗も少ないので、早めの使用がおすすめです。
3. メガネの「形」も重要
実は、フレームの形も慣れやすさに影響します。
一般的に、丸いフレームの方が歪みのゾーンを狭くできるため、遠近両用レンズに慣れやすいとされています。
特に、レンズの下部の角が張っていないものを選ぶのが理想的です。四角いフレームは面積が広いため、
歪みが大きくなる傾向があります。
遠近・中近・近近レンズの違い
遠近両用レンズには、さらに「中近」「近近」という種類があります。
これらは「遠くの距離感」が徐々に近くに寄っていくイメージです。
• 遠近(えんきん):遠くも近くもしっかり見えるレンズ。運転時など、遠近両方の視野が求められるシーンに最適です。
• 中近(ちゅうきん):遠近よりも少し遠くが見えづらくなりますが、家の中全体を見渡したり、近くをカバーしたりするのに便利。
「室内専用レンズ」とも呼ばれます。
• 近近(きんきん):最も近くが見やすいレンズ。パソコン作業など、ピンポイントで近くを見たい場合に特化しています。
ご自身のライフスタイルに合わせて最適なレンズを選ぶことが重要です。
遠近両用レンズの「設計」と価格の関係
遠近両用レンズの価格差は、主にその「設計」の違いによるものです。
• 外面累進設計:初期の設計で、レンズの外側に度数の変化を入れます。
目線の移動は少ないですが、歪みを感じやすい傾向があります。
• 内面累進設計:現在のスタンダードな設計で、レンズの内側に度数の変化を入れます。
目に近くなるため、歪みが外面設計に比べて抑えられます。
初めて遠近両用を使う方におすすめで、価格もリーズナブルなものが多くあります。
• 両面累進設計:外面と内面の両方に累進面を配置することで、それぞれの良い点を組み合わせた最上級の設計です。
見える視野が広く、歪みも少ないため、非常に自然な見え方になりますが、
その分高度な設計が要求され、価格も高くなります。
• 個別最適設計(インディビジュアル):最上位グレードで、フレームの形状やサイズ、傾斜、目とレンズの距離(頂点間距離)など、
お客様一人ひとりの細かな測定値を考慮して個別に設計されるオーダーメイドレンズです。歪みがほとんど出ず、
究極の自然な見え方を実現します。特に見え方にこだわる方や、遠くと近くの度数差が大きい方におすすめですが、
価格は10万円を超えることもあります。
まとめ
遠近両用メガネは、老眼によって狭まる視界の幅を広げ、日々の生活を格段に便利にしてくれるアイテムです。
早めに使い始めることで慣れやすく、より快適な視界を得ることができます。
ご自身のライフスタイルや目の状態に最適な遠近両用メガネを選ぶためには、
ぜひお近くの眼鏡専門店や眼科で相談してみてください。
プロの意見を聞きながら、ご自身の目に合った一本を見つけましょう!