こんにちは。
岐阜県羽島市の認定補聴器技能者の山村です。
「最近、テレビの音が大きくなってきた」
「カフェやレストランで、会話についていくのが大変…」
そんな風に感じているあなた。もしかしたら、聞こえに悩みを抱えているのかもしれません。
聞こえの改善策として、補聴器を検討している方もいるでしょう。
しかし、「補聴器は片耳だけで十分?」「両耳につけるメリットって何?」
と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、聞こえに悩んでいるのであれば、補聴器は両耳装用が断然おすすめです。
今回は、補聴器を両耳につけることで得られる具体的なメリットについて、詳しく解説していきます。
1. 音の方向や距離感が分かる
私たちの耳は、左右別々の音を捉え、脳でそれらを統合することで、
音の方向や距離感を正確に把握しています。例えば、後ろから近づいてくる自転車のベルの音も、
両耳で聞くことで、どちらから近づいてきているのか、どれくらいの距離にいるのかを瞬時に判断できます。
しかし、片耳だけに補聴器をつけていると、音の方向や距離感が分かりにくくなり、
日常生活で危険を感じる場面が増えてしまいます。
特に、車の運転や人通りの多い場所では、両耳で聞こえることの重要性を実感するでしょう。
2. 騒がしい場所での聞き取りが楽になる
レストランやカフェなどの騒がしい場所では、片耳だけの補聴器では、
雑音に邪魔されて会話が聞き取りにくいことがあります。しかし、両耳に補聴器をつけることで、
脳が音源を分離し、必要な音だけをクリアに聞き取ることができるようになります。
例えば、友人との食事中、周囲の話し声や食器の音で会話が聞き取りにくかったとします。
両耳装用なら、目の前にいる友人の声に焦点を当て、周囲の雑音を抑制することで、会話がスムーズに進みます。
3. 聞き間違いや聞き漏らしが減る
片耳だけの補聴器では、聞き間違いや聞き漏らしが増え、何度も聞き返すことがストレスになることがあります。
しかし、両耳に補聴器をつけることで、脳に届く情報量が増え、より正確に音を認識できるようになります。
例えば、会議中に片耳だけの補聴器では、発言者の名前や重要な情報を聞き間違えてしまうことがあったとします。
両耳装用なら、発言者の声だけでなく、周囲の反応も捉えることができ、会議の内容をより深く理解できます。
4. 音の立体感や臨場感が増す
音楽鑑賞や映画鑑賞では、両耳で聞くことで、音の立体感や臨場感が格段に向上します。
片耳だけの補聴器では、音が平面的に聞こえ、音楽や映画の醍醐味を十分に味わうことができません。
例えば、コンサート会場で片耳だけの補聴器では、演奏者の位置や楽器の音色が分かりにくかったとします。
両耳装用なら、演奏者の動きに合わせて音が移動する様子や、楽器ごとの音色の違いをリアルに感じることができます。
5. 脳の活性化につながる
両耳で聞くことは、脳の聴覚中枢を活性化し、認知機能の低下を抑制する効果も期待できます。
片耳だけの補聴器では、脳への刺激が不足し、認知機能の低下を早める可能性があります。
例えば、高齢者が片耳だけの補聴器を使用している場合、聞こえにくい方の耳からの情報が遮断され、
脳の活動量が低下することがあります。両耳装用なら、左右の耳からバランス良く情報が入り、脳全体の活性化につながります。
補聴器選びと調整の重要性
補聴器の両耳装用は、聞こえの質を向上させるための有効な手段ですが、
適切な補聴器を選び、専門家による調整を受けることが重要です。
認定補聴器技能者や耳鼻咽喉科医に相談し、自身の聴力やライフスタイルに合った補聴器を選びましょう。
まとめ
補聴器の両耳装用は、音の方向感や距離感の向上、騒がしい場所での聞き取りやすさ、
聞き間違いや聞き漏らしの減少、音の立体感や臨場感の向上、脳の活性化など、
多くのメリットをもたらします。
聞こえに悩んでいる方は、ぜひ両耳装用を検討し、聞こえの改善を通して、より豊かな生活を送ってください。